経歴
小売業は、モノ(商品)を売るイメージが強いかもしれません。でも私は、お客さまのニーズに応える=“コトを売る”仕事だと思っています。私が勤務している店舗ですと、高級志向のお客さまが多くいらっしゃいます。ご家庭によってニーズもさまざま。たとえば買いたいお肉の希少部位が店頭になければ、別の専門店へ流れてしまうかもしれない。常に食へのアンテナを張り、ご要望に先回りしたラインナップを揃える必要があります。それにお客さまは知識も豊富。「今日はこういう料理を作りたいから、〇〇のお肉をこんな風にカットしたいんだけど、できるかしら?」といった相談にも対応できるスキルも必要です。簡単ではないけれど、納得してもらえればお店のファンは増えていく。それを日々実感できるところが、この仕事の面白みですね。
学生時代は、イトーヨーカドーでアルバイトをしていた私。今は社員になり、立場的に責任も大きくなりました。けれども歳下という遠慮もあって、パートさんとどう関わればいいか困っていました。ただそれも始めのうち、自然とまわりから頼られるようになった気がします。先日は、とあるパートさんが仕込みの作業効率で悩んでいたため、自分なりに順序立てた方法を勧めてみました。すると徐々にやり方を掴めたようで、以前よりも楽しそうに働いてくれています。いまではお客さまだけでなく、一緒に働くパートさんを笑顔にするのが大きなやりがい。僕は誰かをサポートをする立場が向いていそうです。将来的にはマネジャーや、ゆくゆくは販売促進部などで、お店を支えていきたいですね。
私の出身がセブン&アイHLDGS.の鈴木名誉顧問と地元が同じということもあって、小さい頃からイトーヨーカドーには親しみがありました。さらに近くの店舗でアルバイトを始めたことで興味は深まり、大学でもGMSについて学びました。あらゆる企業の戦略を知ることで、小売業の奥深さに惹かれていったのです。就職活動では多くの企業を見比べました。最終的にイトーヨーカドーを選んだのは、食へのこだわりを強く感じたから。精肉売場の例でいえば、他社だと店頭で販売している肉の7割は、プロセスセンターで加工されたもの。対してイトーヨーカドーは、商品の大半をお店で加工して販売するから、鮮度のよいものを提案できる。やっぱり目の前のお客さまへ、良いものを提供したいと思うのです。この商品力が、最大の売りではないでしょうか。