二十四節気を味わう旬彩ごはん
【冬至】
ほっこり和テイストの かぼちゃ料理
Food
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暮れも押し迫り、慌ただしいこの時期。昔から冬至に食べられてきたかぼちゃを使って、白いごはんのおかずになる簡単メニューをご紹介。今日からすぐに役立つレシピです。
煮崩れたかぼちゃが汁に溶け込み、まろやかな味わいに。豆乳とも相性抜群で、具だくさんが嬉しいおかず汁ものです。好みで七味唐辛子や、ゆずの皮をたっぷり散らしても。
かぼちゃ(皮つき種なし)…200g
鶏むね肉(皮なし)…1/2枚
玉ねぎ…1/2個
にんじん…1/3本
チンゲンサイ…小1株
ごま油…小さじ2
だし汁…2カップ
みそ…60g
豆乳(成分無調整)…1と1/4カップ
チンゲンサイの代わりに、小松菜やほうれんそう、かぶの葉でも。
1かぼちゃは皮をところどころそいで切り落とし、大きめのひと口大に切る。キッチンペーパーを敷いた耐熱皿に円状に広げてラップをふんわりとかけ、電子レンジ(500W)で約3分30秒加熱する。ラップを外してボウルに入れ、熱いうちにめん棒やフォークなどで軽くつぶす。
かぼちゃは皮をところどころそぎ、厚みを揃えて大きめのひと口大に切ります。
電子レンジで加熱し、熱いうちにめん棒やフォークなどで角がとれる程度につぶし、
粗いマッシュ状にしておきます。汁に入れたときになじみがよく、時短にもなります。
2鶏肉は約1㎝角に切り、玉ねぎも1㎝角程度の大きさに切る。にんじんは小さめの乱切りにし、チンゲンサイは約2㎝長さに切る。
3鍋にごま油を熱し、玉ねぎとにんじんを炒め、香りが立ってきたら鶏肉を加えて炒め合わせる。
4鶏肉の色が変わったらだし汁と1を加え、煮立ったら弱火にして5分ほど煮る。みそを少量の煮汁で溶いて加え、豆乳も加える。ごく弱火で煮立たせないようにふつふつと2分ほど煮て、仕上げにチンゲンサイを加え、なじませたら火を止めて器に盛る。
だし汁とマッシュにしたかぼちゃを加え、煮立ったら弱火にして、みそを煮汁で溶いて加えます。さらに豆乳を加えたら、分離しないようにごく弱火で煮ていきます。
ピリ辛の照り焼き風味がかぼちゃの甘味を引き立て、豚肉を巻くひと手間でグッとおかず感もアップ。かぼちゃは電子レンジで加熱しておくのが手早く仕上げるコツです。
かぼちゃ(皮つき種なし)…160g
豚ロース薄切り肉(しゃぶしゃぶ用)…160〜200g
エリンギ…1本
しめじ…1/2パック
しょうゆ、みりん…各大さじ3
酢…大さじ1
砂糖(あればきび砂糖)…小さじ1と1/2
豆板醤…小さじ1と1/3
サラダ油…適量
つけ合わせはエリンギやしめじの代わりに、まいたけでもOK。
またはれんこんでもよく合います。
1かぼちゃは皮をところどころそいで切り落とし、長さを半分にして7㎜厚さのくし形に切る。キッチンペーパーを敷いた耐熱皿に円状に広げてラップをふんわりとかけ、電子レンジ(500W)で約2分加熱し、ラップを外してあら熱をとる。エリンギは食べやすい大きさの棒状に切り、しめじはほぐす。Aは混ぜ合わせておく。
2豚肉を1〜2枚縦に広げ、手前にかぼちゃを1つ置き、くるくると全体に巻きつける。残りも同様に作る。
3フライパンにサラダ油適量を熱し、エリンギとしめじを入れて広げ、全体をこんがりと焼くように炒める。塩少々(分量外)をふり、器に盛る。
4同じフライパンにサラダ油適量を足して熱し、肉を巻いたかぼちゃを並べ入れ、香ばしい焼き色がつくまで両面を焼く。Aを回し入れ、フライパンをゆすりながら軽いとろみが出てくるまで煮絡め、きのこを盛った3の器に盛り合わせ、タレもかける。
シンプルに、こんな一品も……
生のかぼちゃをサッと炒めるだけ。じゃこの塩けを生かした塩味のきんぴらです。たっぷりのごまの香りもアクセントに。かぼちゃが少しだけ余ったときなどにも重宝するレシピです。
かぼちゃ(皮つき種なし)150gは皮をところどころそいで切り落とし、せん切りにする。フライパンにオリーブオイル小さじ2を熱し、赤唐辛子の輪切り適量とかぼちゃを入れて炒める。色が鮮やかになってきたらちりめんじゃこ大さじ2〜3を加え、酒小さじ1を回しかけて炒め、塩小さじ1/4で調味する。仕上げに黒いりごま小さじ2/3を加えてなじませる。
12月22日〜1月5日頃
今回の節気は「冬至」。1年でもっとも夜が長く、昼が短い日です。冬至には昔からかぼちゃが食べられてきました。この時期の厳しい寒さを乗りきるために、栄養価の高いかぼちゃを食べて、無病息災を願った風習です。夏に採れるかぼちゃですが、長期保存ができたことも理由のひとつといわれています。また、かぼちゃは南京(なんきん)とも呼ばれ、「ん」=運のつく食材。冬至は太陽が生まれ変わる日と考えられ、この日を境に運気を上げていく転機でもあったため、かぼちゃが食べられたとも考えられています。
料理研究家。季節感あふれる食と暮らしを提案。野菜づくりを長年ライフワークとし、旬の野菜をたっぷりと使った料理や、世界各国のエッセンスを取り入れた料理はセンスのよさで定評がある。『春夏秋冬ふだんのもてなし 季節料理のヒントとレシピ』(KADOKAWA)、『おいしい器のある暮らし ずっと使い続けたい、私のお気に入り』(共著・家の光協会)など著書多数。
かぼちゃの豆乳鶏みそ汁は、鶏肉の代わりに豚肉を使って豚汁風にしても。かぼちゃの豚肉巻き ピリ辛照り焼きは、カレーじょうゆ味にするのもおすすめです。かぼちゃとじゃこの塩きんぴらは、かぼちゃを薄切りにしても簡単です。5㎜以上の厚さがある場合は、電子レンジで軽く加熱してから炒めるといいでしょう。栄養たっぷりのかぼちゃでしっかりと体の冬支度を。
photo:Takako Hirose /styling:Yoshie Uematsu /text:Yukiko Suzuki