二十四節気を味わう旬彩ごはん
【春分】
和洋中のごはんもの たけのこ料理
Food
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すっかり春めいてくるこの時期、たけのこが旬を迎えます。今回は和洋中の味わいでごはんと組み合わせ、それぞれ異なる切り方でたけのこのおいしさを楽しみます。
たけのこは大きめに切って食感を生かします。梅とふきの香りがたけのこを引き立てて、おもてなしにもお弁当にもぴったりな一品になります。
たけのこ(下ゆでしたもの)…200g
油揚げ…1枚
ふき…150g(正味100g)
梅干し…2個
米…2合
だし汁…2カップ
みりん…大さじ2
しょうゆ…小さじ1/2
塩…小さじ2/3
油揚げの代わりに、鶏もも肉にするのもボリュームが出ておすすめ。
1たけのこは長さを半分にし、1㎝幅のくし形に切る。油揚げは縦半分に切り、小口から1㎝幅に切る。ふきはフライパンに入る長さに切って3分ほどゆで、ザルに上げ、あら熱がとれたらスジを取り除き、1㎝幅の小口切りにする。米はサッと洗って水けをきる。
2炊飯器の内釜に米とAを入れて軽く混ぜ、油揚げ、たけのこ、梅干しを順に加えて普通に炊く。炊き上がったら梅干しの種を取り除いてふきを加え、さっくりとほぐして混ぜ、再びフタをして10分ほど蒸らす。
たけのこ2本くらいの場合。たけのこの先端を皮ごと斜めに切り落とし、縦に切り込みを入れる。たけのこが入る大きい鍋に、たけのこと水をかぶるくらいまで入れて、米ぬか約1/2カップ、赤唐辛子1本を加える。中火にかけ、沸騰したら弱火にして約1時間ゆでる。竹串がスッと通るまで柔らかくなったら火を止め、そのまま冷めるまでおく。
たけのこは薄く切ってバターで炒め、レモンの風味を絡ませてからごはんに混ぜます。仕上げにふるレモンの皮がさらに香りよくアクセントに。
たけのこ(下ゆでしたもの)…100g
生ハム…2枚(約20g)
スナップえんどう…5本
バター…10g
レモン汁…大さじ1/2
塩…小さじ1/4
こしょう…少々
温かいごはん…茶碗2杯分(300g)
塩、こしょう…各少々
レモン(国産)の皮…適量
スナップえんどうの代わりに、グリーンアスパラガスでも。
1たけのこは縦半分に切り、5㎜幅のいちょう切りにする。生ハムは食べやすくちぎる。スナップえんどうはスジをとってサッとゆで、あら熱がとれたらさやを開いて斜め半分に切る。
2フライパンにバターを入れて熱し、たけのこを加えて炒める。焼き色がついたらAを加えてサッと絡める。
3ボウルにごはん、生ハム、スナップえんどうを入れ、2を加えてさっくりと混ぜ合わせ、塩、こしょうで味を調える。器に盛り、レモンの皮をすりおろす。
たけのこはなじみやすいようサイコロ状に切ってあんの具に。シンプルな卵チャーハンにかけるだけでごちそう感たっぷり。
たけのこ(下ゆでしたもの)…100g
豚バラ薄切り肉…80g
卵…1個
長ねぎ…1/3本(30g)
にら…1/3袋(30g)
サラダ油…大さじ1
温かいごはん…茶碗2杯分(300g)
塩…小さじ1/4
こしょう…少々
水…1と1/2カップ
しょうゆ、鶏ガラスープの素…各小さじ1
塩、こしょう…各少々
水…大さじ3
片栗粉…大さじ1と1/2
Aのしょうゆの代わりにオイスターソースにすると、本格的な味わいに。
1たけのこは1.5㎝角に、豚肉はひと口大に切る。卵は溶きほぐす。長ねぎはみじん切りにし、にらは3㎝長さに切る。Bは混ぜ合わせておく。
2フライパンにサラダ油大さじ1/2を熱し、長ねぎを炒める。しんなりしたら溶き卵を加えて炒め、半熟状になったらごはんを加えて炒め合わせる。パラっとしたら塩、こしょうで味を調える。小さなボウルなどで型抜きして器に盛る。
32のフライパンをサッと拭いて残りのサラダ油大さじ1/2を熱し、豚肉を炒める。色が変わったらたけのこを加えてサッと炒め、Aを加える。煮立ったら弱火にし、にらを加えてサッと煮て、しんなりしたら再びよく混ぜたBを回し入れてとろみをつけ、2のチャーハンにかける。
3月21日〜4月4日頃
今回の節気は「春分」。昼と夜が同じ長さになる日で、「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」とされています。この時期から旬を迎えるのがたけのこです。たけのこは食物繊維やカリウムが豊富。付着している白い成分・チロシンは、タンパク質の元となるアミノ酸の一種で、脳を活性化させ、集中力を高める働きなども期待できます。何より鮮度が命の生のたけのこは、根元の切り口が白くてみずみずしく、穂先までしっかり巻いていて、ずっしりと重いものを選びましょう。また皮の色は薄い色合いで、しっとりとして乾いていないものがおすすめです。
料理家・管理栄養士。料理家・祐成二葉氏のアシスタント、祐成陽子クッキングアートセミナー講師を経て独立。料理雑誌やファッション誌、テレビ、WEBなどでメニュー提案、スタイリングを行う。『作りおき やせスープ』『コンテナですぐできレンチンひとり分ごはん』(ともに主婦と生活社)など著書多数。
たけのこは特に春を感じる野菜のひとつ。切り方や調理法、調味によって使いみちはさまざま。旬のこの時期は生のたけのこを下ゆでして、たっぷりといただきたいものですね。
photo:Takako Hirose /styling:Yurie Niiya / text:Yukiko Suzuki