二十四節気を味わう旬彩ごはん
【白露】
秋野菜と一緒に さんま料理
Food
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秋が旬といえば、やっぱりさんま。さばかなくていいので、手軽に調理できます。秋野菜と組み合わせた栄養バランスのよいおかずと、定番・塩焼きの簡単アレンジを紹介します。
ごまの香りあふれるから揚げに、根菜の素揚げを添えて。にんにく風味のたれに漬けてから揚げますが、少ししっかりめに味をつけるのがポイントです。冷めてもおいしく、お弁当にも。
さんま…2尾
さつまいも…150g
ごぼう…100g
しょうゆ、酒…各大さじ1
おろしにんにく…小さじ1/2
<ごまころも>
溶き卵…1/2個分
片栗粉、白いりごま、黒いりごま…各大さじ1
揚げ油、塩…各適量
ごぼうがなければ、れんこんや長いも、またはさつまいもの分量を増やしても。
さつまいもの甘味がいい箸休めに。
1さんまは5㎝長さのぶつ切りにし、水で洗いながら内蔵を取り除き、水けをよく拭き取る。ボウルに入れてAを加えて絡め、15分ほど漬け込む。
ぶつ切りにしたさんまは、流水で洗いながら内臓を指で押し出すようにして取り除きます。
キッチンペーパーで水けをよく拭き取り、Aのたれを絡めて漬け込みます。
2さつまいもは1㎝厚さの半月切り、ごぼうは1.5㎝幅の斜め切りにして、ともに5分ほど水にさらして水けをきる。別のボウルにごまころもの材料を混ぜ合わせておく。
3揚げ油を170度に熱し、さつまいも、ごぼうを入れ、4〜5分揚げて火が通ったら取り出し、油をきって軽く塩をふる。
4さんまの汁けを拭き取り、ごまころもを絡めながら揚げ油に入れる。4〜5分揚げて火が通ったら取り出し、油をきる。3と一緒に器に盛る。
さんまはキッチンペーパーで汁けを拭き取り、ごまころもを絡めるようにつけて揚げます。
取り出すときは、よく油をきってから揚げ網に。
黒酢を加えたさっぱり煮魚は、まだまだ暑いこの時期にぴったり。フライパンで焼きつけてから煮るので、風味豊か。さんまは斜め半分に切ると扱いやすく、見た目もきれいです。
さんま…2尾
れんこん…100g
にんじん…1/2本
サラダ油…大さじ1/2
酒…大さじ2
しょうゆ、みりん、黒酢…各大さじ1と1/2
砂糖…小さじ2
青ねぎの斜め薄切り…適量
黒酢がなければ、普通の酢でも。にんじんの代わりに、れんこんの分量を増やしてもOK。
1さんまは斜め半分に切り、水で洗いながら内臓を取り除き、水けをよく拭き取る。れんこん、にんじんは乱切りにし、れんこんは5分ほど水にさらして水けをきる。
2フライパンにサラダ油を中火で熱し、さんまを入れて焼く。焼き目がついたら返して少し端に寄せ、空いたところにれんこん、にんじんを加え、水3/4カップ、Aを加える。煮立ったら弱火にし、落としぶたをして15分ほど煮る。
3器に盛り、青ねぎをのせる。
定番・塩焼きもこんな一品に……
塩焼きに添えるおろし大根の代わりに、かぶのすりおろしでひと工夫。とろりとやさしい食感に、梅の香りの甘酢がよく合います。いつもの塩焼きが簡単にワンランクアップ。
さんま2尾は半分に切り、塩少々をふってグリルで4〜5分焼く。焼いている間に、かぶ2個(160g)はすりおろし、梅干し1個は種を取り除いて包丁でたたき、ボウルに入れて酢小さじ2、砂糖大さじ1/2、塩少々を加えて混ぜ、みぞれ梅甘酢を作る。器にあれば青じそ2枚を1枚ずつ敷き、1人前ずつさんまの塩焼きを盛り、みぞれ梅甘酢を等分にのせる。
9月8日〜9月22日頃
今回の節気は「白露」。日中はまだまだ残暑が続きますが、朝夕は涼しさも感じられるようになる頃です。この時期、さんまが旬を迎えます。さんまをはじめとする青魚に多く含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、高血圧や動脈硬化などの予防に効果が期待できます。また特にさんまはビタミンB群が豊富で、ビタミンB12は、青魚の中でもダントツ。ほかにも必須アミノ酸をバランスよく含んだタンパク質、ビタミンDやビタミンA、鉄分なども豊富です。選ぶときは、目がきれいで身が厚く、弾力があるものを。また頭から背中にかけて盛り上がりがあり、下あごの先端が黄色いものが脂のりがいいといわれています。
料理家・管理栄養士。料理家・祐成二葉氏のアシスタント、祐成陽子クッキングアートセミナー講師を経て独立。料理雑誌やファッション誌、テレビ、WEBなどでメニュー提案、スタイリングを行う。『がんばらなくても野菜はとれる!楽するスープ&みそ汁』(ナツメ社)、『これなら続く!毎朝すぐでき弁当』(ワン・パブリッシング)など著書多数。
さんまは秋野菜を組み合わせると、ボリュームが出ておかず感がアップ。ごはんがすすみます。梅甘酢を添えた塩焼きは、お酒のおつまみにもおすすめ。秋をたっぷり堪能してくださいね。
photo:Takako Hirose /styling:Yurie Niiya / text:Yukiko Suzuki