二十四節気を味わう旬彩ごはん
【立秋】
センスよく華やかに マスカットレシピ
Food
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旬のマスカットに少し手をかけて、華やかで特別なひと皿に。夏のおもてなしにもぴったりなレシピを紹介します。
むずかしそうなフルーツサンドも、水分が出にくいマスカットなら作りやすいのでおすすめ。ヨーグルトを加えたリッチなクリームは、さっぱりしていても風味は濃厚で、マスカットと相性抜群です。
シャインマスカット…約24粒 (300〜320g)
生クリーム…1/2カップ
グラニュー糖…大さじ1
プレーンヨーグルト(無糖)…250g
食パン(8枚切り)…4枚
ここで使用している生クリームは、乳脂肪分35%のものです。
グラニュー糖がなければ、砂糖でも。
ザルに厚手のキッチンぺーパーを敷き、大きさを合わせたボウルの上にのせ、プレーンヨーグルトを入れて冷蔵室に数時間〜ひと晩おく。しっかりと水分をきった水きりヨーグルト100g強を用意する。
1マスカットはキッチンペーパーで水けをよく拭き取っておく。
2ボウルに生クリームを入れてハンドミキサー(または泡立て器)で泡立て、少しふんわりとしてきたらグラニュー糖を加える。さらにしっかりとツノが立つまで泡立て、水きりヨーグルトを加えて混ぜ合わせる。
生クリームは、冷蔵室で使う直前までよく冷やしておきましょう。
グラニュー糖を加えたらさらにしっかりと、少しボソッとするくらいまで泡立てます。
水きりヨーグルトを加えたときに、ちょうどよくなめらかに混ざります。
3食パン1枚の上に2のクリームの1/4量を広げ、その上に食パンの角と角を対角線に結んだX状にマスカット8粒を並べる。さらにマスカット4粒を縦または横半分にカットして、空いているクリームの上に断面を下にして並べる。
クリームは、切り分けたときにはみ出ないよう、食パンの端ギリギリまで広げないのがコツです。マスカットをX状に並べたら、空いているクリームの上を埋めるように、
カットしたマスカットを並べます。
43の上に、さらに2のクリームの1/4量を広げ、食パン1枚をかぶせて手で軽く押さえ、ラップできつめに包む。同様にもうひと組作り、冷蔵室で1時間以上しっかりとなじませる。
マスカットの隙間を埋めるようにクリームを広げます。
同様に端まで広げないよう気をつけて。
54は、まずラップをつけたまま斜め半分に切り、ラップをはずして耳を切り落とす。それぞれさらに半分に切って器に盛る。
切るときは、その都度湿らせたキッチンペーパーなどで包丁を拭きながら切ると、
美しく切ることができます。
乳製品と相性のよいマスカット。モッツァレラチーズに生クリームを加えて寝かせ、よりクリーミーで濃厚なブッラータチーズ風にして盛り合わせます。さわやかさとコクを感じる贅沢な味わいの一品。
シャインマスカット…約12粒(150〜160g)
モッツァレラチーズ…1個( 約100g)
生クリーム…1/4カップ
塩、バジルの葉、オリーブオイル…各適量
モッツァレラチーズと生クリームの代わりに、ブッラータチーズでももちろんOK。
ハーブはバジルのほか、ディルやイタリアンパセリを加えてミックスしても。
1モッツァレラチーズは小さめのひと口大にちぎって保存容器に入れ、生クリームを加えて落としラップをして、冷蔵室でひと晩以上なじませる。
保存容器に入れたモッツァレラチーズと生クリームの表面に、
ラップをぴったりと密着させてかぶせます。
ひと晩以上おくと、生クリームがしみて柔らかくなじみます。
2マスカットはキッチンペーパーで水けをよく拭き取り、縦半分に切る。
3汁けを適宜きった1と、2を器に盛り合わせる。塩を全体にふり、バジルをちぎって散らし、オリーブオイルを回しかける。1の容器に残った生クリーム適量を上から回しかけてもよい。
ピーマンと玉ねぎを細かく刻んで酢とオリーブオイルに漬けた、スペイン・バスク地方のバルの定番、グリーンレリッシュが味の決め手。魚介によく合い、マスカットの甘味も引き立ててくれます。
シャインマスカット…約8粒(約100g)
ゆでたこの足…約120g
<グリーンレリッシュ>
ピーマンのみじん切り…1/2個分
玉ねぎのみじん切り…1/4個分
白ワインビネガー…大さじ2
オリーブオイル…大さじ1
塩…小さじ1/4
水…大さじ1と1/2
グリーンレリッシュは、余ったらポテトサラダにかけたり、ツナとゆで卵とあえたり、
焼き魚にかけても。キリッと味を引き締め、夏にぴったりです。
1グリーンレリッシュの材料を混ぜ合わせる。
2マスカットはキッチンペーパーで水けをよく拭き取り、横に6~7㎜厚さの輪切りにし、たこも同じ厚さの輪切りにする。平らな器にマスカットとたこを交互に少しずつ重ねながら並べ、1を回しかける。
8月7日〜8月22日頃
今回の節気は「立秋」。夏の暑さはまだまだ盛りですが、暦の上では秋を迎えます。この時期旬のくだもののひとつが、マスカット。秋頃まで出回ります。白系ぶどうですが、レスベラトロールというポリフェノールを豊富に含み、強い抗酸化作用を持っているためアンチエイジング効果が期待できます。ほかにもビタミンC、ビタミンB1も多く含まれています。今回使用したシャインマスカットを選ぶときは、皮につやとハリがあり、軸が緑色で太く、実がびっしりと盛り上がってついているものを。果皮が黄色に近いほど熟しています。
料理研究家。季節感あふれる食と暮らしを提案。野菜づくりを長年ライフワークとし、旬の野菜をたっぷりと使った料理や、世界各国のエッセンスを取り入れた料理はセンスのよさで定評がある。『ヨヨナムのベトナム料理』(文化出版局)、『一度は使ってみたい野菜で、何度でもつくりたいレシピ』(プレジデント社)など著書多数。
マスカットはそのままでもごちそうフルーツですが、見栄えのするデザートや白ワインによく合うサラダやカルパッチョにすると、またひと味アップします。今回のレシピは、どれも皮ごと食べられる種なしマスカットであれば作れるので、好みの種類で試してみてください。
photo:Takako Hirose /styling:Yoshie Uematsu /text:Yukiko Suzuki