二十四節気を味わう旬彩ごはん
【立冬】
意外な味わいで楽しむ たら料理
Food
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冬が旬のたらは扱いやすく、鍋に利用するなど重宝しますが、ついついワンパターンになりがち。そこで今回は、意外な味わいとの組み合わせで、新しいおいしさをご紹介します。
酸味の効いたチリソースをたっぷり絡めた、簡単おうち中華。子どもから年配の方まで食べやすい魚料理です。しっかり焼きつけてうま味を閉じこめるのがポイント。
生たら…2切れ
かぶ…3個
酒…大さじ1/2
塩…小さじ1/4
こしょう…少々
片栗粉…適量
にんにく…1片
しょうが…1かけ
かぶの葉、塩…各少々
水…1/2カップ
ケチャップ…大さじ2
酒…大さじ1
しょうゆ…小さじ2
砂糖…大さじ1/2
片栗粉…小さじ1
サラダ油…大さじ1/2
豆板醤…小さじ1/3
かぶの代わりに、長いもやチンゲンサイでも。
1たらは1切れを4等分のそぎ切りにしてAを絡め、5分ほどおく。キッチンペーパーで水けを拭きとり、片栗粉をまぶす。
たらは酒や塩などを絡めたら5分ほどおき、
キッチンペーパーでしっかりと水けを拭いて臭みをとります。
2かぶはくし切りにし、にんにく、しょうがはみじん切りにする。かぶの葉は1㎝幅の小口切りにして塩をふり、軽くもんで10分ほどおき、水けを絞る。Bは混ぜ合わせておく。
3フライパンにサラダ油を中火で熱し、たらを入れて焼く。2分ほど焼いて、焼き色がついたら裏返して端に寄せ、かぶを加えて2分ほど炒める。にんにく、しょうが、豆板醤を加えて全体をサッと炒め合わせ、Bを加えてとろみがつくまで1〜2分煮る。器に盛り、かぶの葉を散らす。
生ハムの塩けで食べるシンプルな一品。淡白なたらだからこそ、こんがりと焼いた香ばしさやにんにくの香りが引き立ちます。白ワインに合わせておつまみにしても。
生たら…2切れ
白ワイン…大さじ1
こしょう…少々
生ハム…4枚(40g)
春菊…1束
にんにく…1片
オリーブオイル…大さじ1/2
塩…小さじ1/4
こしょう…少々
バター…10g
レモンのくし切り…2切れ
春菊の代わりに、小松菜でもOK。レモンの代わりに、粒マスタードや、
粒マスタードとマヨネーズを適宜混ぜたものを添えてもおいしい。
1たらは1切れを4等分のそぎ切りにしてAを絡め、5分ほどおき、キッチンペーパーで水けを拭きとる。生ハムは縦半分に切り、そぎ切りにしたたら1切れを生ハム1枚でクルクルと巻き、残りも同様に巻く。春菊は5㎝長さに切り、にんにくはつぶす。
たらは白ワイン、こしょうを絡めたら5分ほどおき、
キッチンペーパーでしっかりと水けを拭きとります。
生ハムの塩けを生かすため、下味に塩は加えません。生ハムでたらを巻いていきます。
2フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、春菊を入れてサッと炒める。しんなりしたら塩、こしょうをふって混ぜ合わせ、器に盛る。
3空いたフライパンを軽く拭き、バター、にんにくを入れて弱火にかける。香りが出たら中火にし、生ハムを巻いたたらを入れて焼く。2分ほど焼いて焼き色がついたら返し、さらに2分ほど焼く。火が通ったら2の器に盛り合わせ、レモンを添える。
寒くなってくる頃に嬉しいスープ仕立てをカレー風味で。香りが食欲をそそります。肉で作るポトフとはまた趣向が変わり、塩たらのうま味がじんわりと野菜にしみ込んだ、優しい味わいです。
塩たら…2切れ
こしょう…少々
小麦粉…適量
キャベツ…200g
れんこん…100g
オリーブオイル…大さじ1/2
酒…大さじ2
カレー粉…大さじ1/2
顆粒コンソメ…小さじ1
塩…小さじ2/3
こしょう…少々
ローリエ…1枚
パセリのみじん切り…適量
野菜はカリフラワーやブロッコリー、にんじん、白菜など、好みの冬野菜で。
何でもよく合います。
1塩たらは1切れを半分に切ってこしょうをふり、小麦粉をまぶす。キャベツは5㎝角のざく切りにし、れんこんは乱切りにして水に5分ほどさらし、水けをきる。
2鍋にオリーブオイルを中火で熱し、たらを入れて焼く。両面に焼き色がついたら水3カップ、Aを加え、煮立ったらキャベツ、れんこんを加えて15分ほど煮る。器に盛り、パセリをふる。
11月7日〜11月21日頃
今回の節気は「立冬」。暦の上では冬が始まり、朝晩の冷え込みもいっそう感じられるようになる頃です。この時期から旬を迎える魚の1つが、たらです。今回は塩たらを利用したレシピもご紹介しましたが、1年を通して出回っていることが多い塩たらと違い、この時期生たらとして出回るのは、主に真たら。低脂肪、高たんぱく質の調理しやすい魚です。選ぶときは、身に透明感があり、みずみずしくハリがあるものを。切り身の切り口はできるだけシャープなものがおすすめです。
料理家・管理栄養士。料理家・祐成二葉氏のアシスタント、祐成陽子クッキングアートセミナー講師を経て独立。料理雑誌やファッション誌、テレビ、WEBなどでメニュー提案、スタイリングを行う。『ぜ〜んぶひとりでできちゃう!小学生のお料理ブック』(家の光協会)、『コンテナですぐできレンチンひとり分ごはん』(主婦と生活社)など著書多数。
たらとかぶのチリソース炒めは、冷めてもおいしく、お弁当にしても。たらの生ハム巻きガーリックソテーは、生ハムを巻きつけたあと、パン粉ごろもをつけてフライにするのもおすすめです。塩たらのカレーポトフは、カレー粉を加えず、普通のポトフにして粒マスタードを添える、野菜をごぼうや小松菜にして、しょうゆ味の和風ポトフにするなど、好みでいろいろアレンジできます。塩たらは、焼くよりも煮る調理が向いていますね。
photo:Takako Hirose /styling:Yurie Niiya / text:Yukiko Suzuki