二十四節気を味わう旬彩ごはん
vol.83【春分】
おうちで春中華 たけのこ料理
Food 2022.03.21
Food 2022.03.21
今が旬のたけのこを使った、春の中華おかずを紹介します。本格的な中華調味料を使わなくても、ごまや豆苗など、身近な食材と調味料の工夫で簡単に作れるものばかり。市販の水煮たけのこを利用すればより手軽です。
片栗粉をまぶして揚げることで、ころもに甘酢だれがよく絡み、ボリュームも出ます。ねぎとごま、豆苗の香りがやみつきになる、たけのこの食感を生かしたおうち中華のごちそうです。
たけのこ(下ゆでしたもの)…150g
鶏もも肉…1枚(約300g)
塩…小さじ1/4
こしょう…少々
片栗粉…適量
長ねぎ…1/3本(30g)
しょうゆ…大さじ1と1/2
酢、砂糖、白いりごま…各大さじ1
豆苗…1/2袋
揚げ油…適量
Aのしょうゆの半量をオイスターソースにすると、より中華風の味わいに。
おろしにんにく少々を加えるのもおすすめです。
1たけのこは、根元は1㎝幅の半月切りにし、穂先はくし切りにする。鶏肉は余分な脂身を取り除いてひと口大に切り、塩、こしょうをふる。ともに片栗粉を薄くまぶす。
2長ねぎはみじん切りにし、Aと混ぜ合わせ、甘酢だれを作る。豆苗は長さを3等分にする。
3小さめの鍋で揚げ油を中温に熱し、たけのこを入れて返しながら2〜3分揚げ、カリッとしたら取り出して油をきる。次に鶏肉を入れ、2〜3分揚げる。カリッとしたら返してさらに1〜2分揚げ、火が通ったら取り出して油をきる。
4器に豆苗を敷き、その上に3を盛り、甘酢だれをかける。
味つけしたひき肉だねを電子レンジで加熱して仕上げる手軽な1品。うま味を吸ったたけのこがゴロゴロ入っていて存在感たっぷり。アツアツのうちにどうぞ。
たけのこ(下ゆでしたもの)…150g
豚ひき肉…200g
長ねぎ…1/3本(30g)
ザーサイ(味つき)…30g
酒、しょうゆ、片栗粉…各大さじ1
こしょう…少々
ザーサイがなければ、代わりに豆板醤適量を加えて、ピリ辛味の中華蒸しにしても。
1たけのこは1.5㎝角に切る。長ねぎはみじん切り、ザーサイは粗みじん切りにする。
2ボウルにひき肉、A、長ねぎ、ザーサイを入れてよく練り混ぜ、たけのこを加えてザッと混ぜる。
調味料がまんべんなく行き渡るように、ひき肉だねはしっかり混ぜ合わせます。
たけのこを加えたら軽く混ぜます。
3器(内径16〜17㎝の耐熱のもの)に2をのせて平らに広げ、真ん中を少しへこませる。ラップをふんわりとかけて電子レンジ(600W)で約6分加熱し、取り出してそのまま1〜2分ほど蒸らす。
平らに広げたひき肉だねの中央を、指で押さえて少しへこませておきます。
これで火の通りが均一に。あとはラップをかけてレンチンするだけででき上がり。
シンプルに、こんな1品も……
たけのこだけでササッと作れるプチおかずですが、しっかりコクと満足感があります。オイスターソースとバターの相性のよさに驚きです。
たけのこ(下ゆでしたもの)150gは根元は1㎝幅の半月切りにし、穂先はくし切りにする。酒大さじ1、オイスターソース大さじ1/2、おろしにんにく小さじ1/4は混ぜ合わせておく。フライパンにバター10gを中火で熱し、たけのこを焼く。2分ほど焼いて焼き目がついたら裏返し、さらに2分ほど焼く。混ぜ合わせておいた調味料を回し入れ、サッと絡める。
3月21日〜4月4日頃
今回の節気は「春分」。昼と夜の長さが同じになる日で、いよいよ桜の季節も到来です。この頃旬を迎える春の代表的な野菜が、たけのこ。食物繊維やカリウムが豊富なヘルシーな食材です。付着している白い成分・チロシンは、タンパク質の元となるアミノ酸の一種で、脳を活性化させ、集中力を高める働きなども期待できます。生のたけのこを購入するときは、根元の切り口が白くてみずみずしく、穂先はしまって黄色がかっており、皮は色が薄くてつやがあるものを選びましょう。
料理家・管理栄養士。料理家・祐成二葉氏のアシスタント、祐成陽子クッキングアートセミナー講師を経て独立。料理雑誌やファッション誌、テレビ、WEBなどでメニュー提案、スタイリングを行う。『忙しい日のできたてごはんがレンチンだけでできちゃった100』(主婦の友社)、『材料を袋に入れるだけで、定番の冷凍食品がおうちでできた!』(学研プラス)など著書多数。
揚げたけのこと鶏肉のねぎ甘酢は、冷めてもおいしいので、お弁当にも向いています。たけのことひき肉のザーサイ蒸しのザーサイは、手軽な瓶詰めなどを利用しても。種類によって塩分が違うので、調味料は加減してください。
photo:Takako Hirose /styling:Yurie Niiya / text:Yukiko Suzuki