二十四節気を味わう旬彩ごはん
【雨水】
たっぷり食べられる 新玉ねぎ料理
Food
Food
今回は、旬の新玉ねぎをおなじみ料理にたっぷり加えて、シャキシャキ感を楽しむメニューをご紹介します。加熱調理で甘味を引き出した新玉ねぎのおかずは、白いごはんによく合います。
酸味を加えた甘辛たれが、絶妙なバランスで新玉ねぎと豚肉をまとめています。豚肉は2つに折りたたんで焼くのでジューシーでしっとり。食べ応えもあります。
新玉ねぎ…1個(約200g)
豚ロース薄切り肉(しゃぶしゃぶ用)…200g
片栗粉…適量
<たれ>
りんご(すりおろす)…50g
しょうゆ、みりん…各大さじ3
黒酢または酢…大さじ1と1/2
おろししょうが…大1かけ分(20g)
おろしにんにく…小1片分(5g)
サラダ油…小さじ4
クレソン(あれば)…4本
黒酢や酢の代わりに、バルサミコ酢や梅肉でも。
1新玉ねぎは1㎝幅のくし切りにし、ほぐしておく。豚肉は広げて片面に片栗粉をごく薄くふり、半分に折りたたむ。たれの材料は混ぜ合わせておく。
2フライパンにサラダ油小さじ2を熱し、玉ねぎを入れてサッと炒め、透き通ってきたらいったん取り出す。
3残りのサラダ油小さじ2を足し、豚肉を並べ入れ、強めの中火で両面をこんがりと焼く。玉ねぎを戻し入れ、たれを加えて煮絡める。器に盛り、食べやすく切ったクレソンを添える。
1個がかなり大きめですが、驚くほど新玉ねぎがたっぷり入っているので意外とさっぱり。ペロリと食べられます。中まで火をしっかり通すため、2度揚げするのがポイント。
新玉ねぎ…1個(約200g)
合いびき肉…300g
卵…1個
生パン粉…1/2カップ強
牛乳…大さじ2
塩…小さじ2/3
こしょう…小さじ1/3
<バッター液>
卵…1個
水…大さじ1
薄力粉…大さじ2
生パン粉、揚げ油…各適量
中濃ソース…適量
ミニトマト、ルッコラ(ともにあれば)…各適量
中濃ソースにガラムマサラを少量加えるのもおすすめ。
1新玉ねぎは1~1.5㎝角に切る。Aのパン粉に牛乳を加えて湿らせる。ボウルにひき肉、Aの材料をすべて合わせ、粘りけが出るまでしっかりと混ぜ合わせる。玉ねぎを加えて軽く混ぜ、4等分にしてそれぞれ約3㎝厚さの丸形に成形する。
玉ねぎは細かく刻まず、食感が残る大きさに切ります。
ひき肉だねは粘りけが出るまでしっかりと混ぜ合わせて。
粘りけがないと、玉ねぎがたねにうまく絡まず、まとまりにくくなります。
玉ねぎを加えたら、水けが出ないように軽くなじませるように混ぜてから成形します。
2バッター液の材料をよく混ぜ合わせ、1をくぐらせてパン粉をつける。
3170度の揚げ油に2を入れて約3分揚げ、いったん取り出して油をきり、そのまま約3分おく。揚げ油を180度にし、戻し入れて約2分、きつね色になるまで揚げる。器に盛り、縦半分に切ったミニトマト、食べやすく切ったルッコラ、中濃ソースを別の器で添える。
170度の揚げ油で途中返しながら揚げ、
いったん取り出します。取り出している間も余熱で火が通ります。
再び180度の揚げ油に戻し入れ、途中返しながら2度揚げします。
こんな小さいおかずも……
調味は赤じそのふりかけだけ。新玉ねぎの甘味が引き立ちます。あと一品というときや、冷めてもおいしいのでお弁当のおかずにもぴったりです。
新玉ねぎ1/2個(約100g)は縦半分に切ってから横1㎝幅に切る。ピーマン2個は食べやすい大きさに手でちぎる。ソーセージ3本は1本を6等分の斜め切りにする。フライパンにオリーブオイル小さじ2を熱し、玉ねぎを入れて炒める。透き通ってきたらピーマンとソーセージを加えて炒め合わせ、火が通ったら火を止め、赤じそのふりかけ小さじ2/3をふって調味し、軽く混ぜ合わせる。
2月19日〜3月5日頃
今回の節気は「雨水」。降る雪が雨に変わり、本格的に雪解けが始まる頃という意味です。この時期から旬となる新玉ねぎは、収穫後、乾燥させずにすぐに出荷されるため、皮が薄くてみずみずしく、柔らかくて辛味が少ないのが特徴です。栄養成分は普通の玉ねぎと違いはなく、血栓を予防して血液をサラサラにする効果が期待できる硫化アリル(アリシン)が豊富です。購入するときは、皮が乾燥していてつやがあり、キズがないものを。ずっしりと重いものは水分をしっかりと保っていて新鮮です。
料理研究家。季節感あふれる食と暮らしを提案。野菜づくりを長年ライフワークとし、旬の野菜をたっぷりと使った料理や、世界各国のエッセンスを取り入れた料理はセンスのよさで定評がある。『春夏秋冬ふだんのもてなし 季節料理のヒントとレシピ』(KADOKAWA)、『おいしい器のある暮らし ずっと使い続けたい、私のお気に入り』(共著・家の光協会)など著書多数。
新玉ねぎたっぷりメンチカツは、普通の玉ねぎでも作れます。その場合は大1/2個(約150g)を目安に。新玉ねぎとピーマン、ソーセージのソテーは、シンプルに塩、こしょうで味つけしても。新玉ねぎならではの甘味をダイレクトに味わえます。
photo:Takako Hirose /styling:Yoshie Uematsu /text:Yukiko Suzuki