■2020年までの目標 (セブン&アイHLDGS.)
- ① 女性管理職比率 30%達成
(課長級・係長級) - ② 男性の育児参加推進
- ③ 介護離職ゼロ
- ④ 従業員満足度の向上
- ⑤ 社会的評価の向上
近年、生産年齢人口が減少する中、女性の活躍推進は必要不可欠となっています。しかし、子育てと仕事の両立ができない、子育て後に就職ができないなど多くの理由で働きたくても働けない女性が多くいます。また、日本の女性の管理職比率は11.6%(2012年)と低いため、高い能力をもつ女性が活躍できるように職場を整備していくことが課題となっています。
とりわけセブン&アイHLDGS.では、店舗を利用されるお客様の多くが女性であることから、女性の視点や感覚を活かした商品・サービスの開発・売場づくりがお客様満足の向上につながり、企業の競争力強化に貢献するものと考えています。
セブン&アイHLDGS.では、企業の構造改革や持続可能な成長を実現するために、女性を含めた多様な従業員が活躍できる職場づくりを積極的に推進しています。
セブン&アイHLDGS.は、女性の活躍推進を重点課題として認識し、2012年度に「セブン&アイグループダイバーシティ推進プロジェクト」を設置。“多様性を明日への力に”のスローガンのもと、5つの目標を設定して取り組みを進めています。
イトーヨーカドーではこの目標に沿って女性活躍推進のさまざまな施策を実施しています。
-
■女性の活躍推進の意義
(セブン&アイHLDGS.) -
■女性管理職比率の推移
(セブン&アイHLDGS.)※グループ8社(セブン&アイHLDGS.、セブン-イレブン・ジャパン、イトーヨーカ堂、そごう・西武、ヨークベニマル、セブン&アイ・フードシステムズ、セブン銀行、赤ちゃん本舗)合計
■女性活躍推進のための主な取り組み
- 管理職層への啓発活動
- ・ 育児・介護両立支援制度「リ・チャレンジプラン」の制度周知や、女性登用の意義を管理職層へ啓発
- 女性従業員間の情報共有・コミュニケーションの促進
- ・ 店舗の異なる女性従業員間のネットワークづくりと職場の課題把握を目的に、「リ・チャレンジプラン」を利用している女性従業員の
意見交換会を開催 - ・ 育児中の「リ・チャレンジプラン」利用者の声を商品に活かすため、商品企画部門との意見交換会を実施
- 女性役職者比率30%に向けた取り組み
- ・ 女性比率の高い、地域限定の社員にも平等に管理職に登用
- ・ 女性のライフフステージを考慮し、新入社員を3年での登用を目標に教育プログラムを導入

イトーヨーカドーは、2012年度のセブン&アイHLDGS.のダイバーシティ推進プロジェクト発足時からメンバーを派遣し、セブン&アイHLDGS.と連携して、女性の活躍推進に取り組んできました。さらに2014年1月には、イトーヨーカドー人事室内にダイバーシティ推進プロジェクトを発足し、イトーヨーカドーとしての独自の取り組みを深化させてきました。
2016年2月末現在、女性店長18人、副店長36人が店舗で活躍しており、全役職者に占める女性の比率は、25.3%(2015年度比2.9ポイント上昇)となっています。
他にも男性の育児休暇の取得促進にも取り組み、2015年度の男性の育児休暇取得率は60%でした。こうした取り組みが評価され、2015年6月には、東京都内初の「プラチナくるみん」企業として厚生労働大臣より認定を受けました。

イトーヨーカドーでは、パートタイム労働者の約8割を女性が占めています。パートタイム労働者への多様な働き方の選択肢を提示し、制度を整えていることが評価され、2016年1月、厚生労働省より第1回「パートタイム労働者活躍推進企業表彰」で最優良賞(厚生労働大臣賞)を受賞しました。
キャリアプランに応じて正社員登用やリーダーとしての登用を進める他、仕事と家庭を両立して可能な時間で働きたい方にも活躍していただけるよう多様な働き方ができる制度を整えています。
1月22日(金) 「パートタイム労働者が活躍できる職場づくりシンポジウム」(新宿明治安田生命ホール)
■評価の対象となった取り組み
- パートタイム労働者の、働き方に対する多様な意識を前提とした柔軟性のあるキャリアアップ制度
- 本人と上長による半年ごとの評価制度とその評価が賃金・賞与等の処遇に反映される点
- 計画的な教育・育成システムを整備し販売員としての基本対応、専門知識が習得できる
- パートタイム労働者も加入する労働組合との協議・交渉を通じた 労使協調によるパートタイマー労働者の処遇改善管理職層への啓発活動
認定マーク「えるぼし」(3段階目)
「えるぼし」とは女性活躍推進法に基づき、行動計画の作成と届出を行った企業が、都道府県労働局の申請を行い、一定の基準を満たした場合に厚生労働大臣から受けられる認定マークです。
評価を満たした項目数に応じて、認定の段階が段階に分かれています。
イトーヨーカドーは、5つの評価項目「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の全ての項目で認定基準を満たし、最高位である3段階目の認定を取得しました。
2014年9月と2015年1月に、外部から講師を招き、それぞれ「多様化する人材と働き方をマネジメントするヒント」「イクボス的マネジメント」として、管理職である店長を対象に啓発セミナーを開催。
社会や従業員の意識の変化等を認識し、全従業員がいきいきと働ける職場環境を目指して、個人の価値観の多様性を認めながら能力を発揮できる環境づくりを進めています。
-
外部講師を招き、セミナー形式でダイバーシティ推進の考え方を啓発
-
イトーヨーカドー全店の店長が出席し、今後の管理職の考え方について学習
2014年10月から、育児と仕事の両立支援制度である「リ・チャレンジプラン(育児)」利用中の女性従業員を対象とした意見交換会を継続的に開催しています。職場で育児と仕事を両立していく上での課題把握、また子育ての経験からの商品改善提案等、毎回テーマを変えて行っています。
2015年からは、女性社員だけでなく、育児中の男性社員を交えた意見交換会を実施。子育てを女性だけに集中させず、男性、女性ともに個々のワーク・ライフ・バランスの向上を図り、生産性や働き方を考える機会となっています。
■意見交換会 開催の様子
-
子育て中の社員に商品サンプルを確認、実際に着用する場面での意見を積極的に交換、商品部がヒアリング
-
同じ年代の子どもを持つ社員同士で仕事と家庭の両立について課題を整理、解決に向けて話し合う
